目次
第1話 知らない世界
◦「私達は絶対迷子にならない、何故なら目的地が無いからです。」
「美姫ちゃんがすることは帰り道の心配をする事じゃないよ。全部まとめて楽しんじゃえばいいんだよ。
ほら行こう。世界はまだまだ君の知らないことで溢れているんだよ。」
present moment(いまのこの瞬間)を体現する二人の出会い。
こんなロックなmcを前口上に歌われたらたぶん泣きます。
一話は最高の掴みと同時にフィニッシュですらあります。それはそれで問題ですが。
第4話 ミドリの夢
◦スピリチュアルに言えばエミーが彼女たちを引き寄せた。
脳科学的に言えばエミーが心から大切に思うボードゲームという重要性に対してRASが働き、彼女たちの会話を拾った。
四条通の雑踏の中にロマンを観ました。夢を持つ事のロマンです。
第11話 みんなのゲーム
◦武笠美姫というキャラクターは主人公ではありますが、視聴者に寄り添う等身大的キャラクターであり、物語に追随する存在と言っていいと思います。
原作者の一番描きたい人間は実は翠ちゃんなのではないかとすら感じますが…
89→エミー10→綾 11→翠回と来て最後に美姫ちゃんを主軸に据える最終話を構成するあたり、やはりというか流石というか綺麗な構成でしたね。
第12話 私たちの大好きな場所
人生をレースに例えるなら、相対的に差が広がっていしまう。
一度躓いてしまうとその差が縮まらない。
美姫「ずっとここにいて」
この作品はタフですよ。
この願いを無視して親友たちを前に進めていくのですから。
街をあてどなく徘徊するくだり、もう自殺しててもおかしくないくらいの盛り上がりですからね。
一話→この春一歩踏み出す人へ、
六話→すべてのワナビーへ
最終話→ニートの焦燥感
本作は「現実と戦え」とケツを蹴り上げてくれる作品であると同時に、最後に優しさが残るという絶妙なバランスで成り立っています。私はそういう作品が大好きです。
ともすれば受動的なエピローグになったのではないかとも思います。
美姫ちゃんの悩みは、ここに留まりたいのに、みんなは前へ進むという矛盾です。
真の解決は彼女も目標へと歩みを進める事でしょう。
綺麗な終わり方ではあるのですが、ぜひとも私は彼女の彼女のもう一歩成長した姿が観て観たい。
二期を心待ちにしてキーボードの手を置きます。